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内田幹樹作品

パイロット・イン・コマンド

パイロット・イン・コマンド/内田幹樹 著


ロンドン発202便は、飛行機好きの小学生、護送される国際犯罪者など、様々な人々を日 本へと運んでいた。だが成田が近づいたその時、突如、第二エンジンが炎上!機長ふたり も倒れてしまう。乗員乗客の命は、副操縦士の江波が預かることに。経験不足のパイロ ットは、傷ついたジャンボを無事着陸させられるのか?航空サスペンスとミステリを見事 に融合させた、内田幹樹の処女作。(「BOOK」データベースより)

平穏、いつもと変わらない空の旅。ずっとその仕事に携わっている人しか分かり得ない、 空からみた情景が、なんとも鮮やかで素晴らしい。そして機内でのキャビン・アテンダ ントの仕事や設備、クレーマーな客、操縦シーンなど細かな描写がいっぱいです。本物 の日常がこんな感じなんだろうなとありありと想像できて、内部をのぞいているみたい で楽しい。

物語の序盤、登場した砧機長の横暴さにはびっくり。発する言葉すべてが自分中心で手 のつけようがない。表情も口調も、明確にイメージできてしまうそのキャラクターは強 烈な印象を残します。

中盤になる頃、エンジン炎上。そこからはもうスピード感たっぷり、圧倒的な迫力と緊 迫感で目が離せなくなる。迅速に行動するCA、倒れている人や怪我人、ガラリと変わっ た機内の動揺が目にみえるようです。

機長二人が倒れ、たった一人で操縦しなければならない副操縦士の江波。すごいプレッ シャーだと思う。途中何度か鳴る警報の音や、予期せぬトラブル発生のたび恐怖感が襲 ってくる。
「血圧が一気に跳ね上がり、頭に血が登る」こんな事態に直面するたび、私 の心臓の高鳴りも抑えることができないのです。

→著者別[国内小説]
→ジャンル別[ミステリー・サスペンス]
→テーマ別[山岳・海洋・航空小説]


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