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林真理子作品

葡萄物語

葡萄物語/林真理子 著


葡萄園を経営する夫と平凡な生活を送る映子。
特別不幸でもないけど、幸せでもない。私はこのままここで歳をとっていくのだろうか。
ふと立ち止まった時、むなしさが込み上げる。

冷たいわけでもないが、言葉に刺がありズケズケと物を言う姑。
姑との間に入って自分を守ってくれない夫。同級生と浮気する夫。
噂好きの田舎の人々。子供ができないことの負い目。
主婦の人には共感できそうなエピソードが、たくさん詰まっています。

葡萄園に偶然やってきた渡辺という男と不倫することになります。
平凡な日常と渡辺との不倫。いったりきたりの心の揺れ、気持ちの変化が丁寧に描かれている。
不倫といっても、映子は真面目で小心者で決して器用とはいえません。 「映子さん」と呼ばれるだけで痺れてしまう。渡辺とあってるところを誰かにみられてるんじゃないだろうか。噂されてないだろうか。 自分は平凡で何の取り柄もないつまらない女だと思っている。

性的描写はほとんどなく、ドロドロした不倫とも違い、純粋な恋なのです。
映子の家庭での孤独感、むなしさがビシビシ伝わる。だからこそ、渡辺のところにフラフラっといってしまう気持ちも納得。

心のつながり、温もり、誰かに必要とされることって大切なことなんだよね。 熱い眼差しにみつめられる心地よさとか。 主婦の内面がとてもよくわかります。

→著者別[国内小説]
→ジャンル別[恋愛小説]
→テーマ別[婚外恋愛小説]


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