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磯淵猛作品

金の芽 インド紅茶紀行

金の芽 インド紅茶紀行/磯淵猛 著


花束か洋梨に似た甘い香りとルビーのような紅のアッサム。白ワインのような芳醇な香り とオレンジに輝くダージリン。最高級の紅茶の印「金の芽」と「銀の芽」を求め、インド で最も危険な地方に旅をした著者が出会ったのは、紅茶を愛し慈しんで育てているインド の人達の暖かい笑顔だった。日頃何気なく飲んでいる紅茶も、その歴史と作り手の顔が見 えれば、もっと美味しい。(「BOOK」データベースより)

金の芽、銀の芽とは、紅茶に含まれる茶葉の芽です。これが多く含まれているほど、まろ やかな風味、柔らかさがでてくるそうです。最高の紅茶を求めて旅に出るのだけど、その 行程には実に色々なことが起こります。

テロの危険があると言われるアッサムには、肌を黒くし、ボロボロの格好でインド人に変 装。ダージリンへは、炎天下の中、自動車で片道17時間も揺られながらの旅。果たして辿 りつくことができるのか、無事に帰ってこられるのか、ハラハラしながら進んでいく。

紅茶というと、アッサムやダージリンは有名ですが、それが町の名前だということも知ら なかった。日本に来るものは、ブレンドされていて純粋なアッサムとは違うということ。 茶葉がどのような人達に摘まれ、どんな環境で製茶されていくのか、紅茶が生まれる背景 がみえてきます。

インドの人達の家におじゃまし、好奇心からポットの蓋を開ける著者の行動には、思わず にんまりしてしまう。ホントに紅茶を愛してるんだなぁと。私にとって、茶葉なんてティ ーパックの中に入ったものぐらいしかみることはない。湯気が立つなかに、沈んでいる茶 葉と小さく細い芽、いったいどんな味なんだろう、飲んでみたくなる。

紅茶の味や香りが漂ってきそうな美しい描写もそそられます。あの橙色の透き通るような 色と、口に含んだ時のスーッと抜けるようなまろやかさ。上品な風味が胸いっぱいに広が るようです。
紅茶好きな人にぜひ読んで欲しいオススメの一冊です。

→著者別[ノンフィクション]
→ジャンル別[エッセイ・ノンフィクション]
→テーマ別[食べ物]


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