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高橋絵里香作品

青い光が見えたから 16歳のフィンランド留学記

青い光が見えたから 16歳のフィンランド留学記/高橋絵里香 著


フィンランドで高校生になる!小学4年生のときに読んだ「ムーミン」の物語。その魅力に導かれてフィンランドへ旅立った16歳の少女が出会ったのは、温かい人々と、真の教育だった。 (「BOOK」データベースより)

フィンランドの生活、文化、フィンランド人たちのことが描かれています。支えてくれるたくさんの友達に、熱心で温かみのある先生たち。みんなが親切で、一人ひとりの生き方を尊重していて、相手の立場に立って、物事を考えられる人達。フィンランドってすごくいい国だなと思い、フィンランドの人たちにも好感が持てた。

中学の時に自分を見失ってしまったという著者。日本の学校はすごく閉鎖的だと思うし、伸び伸びとしたり、自分のペースで生きることはすごく難しいと思う。なので、著者が息詰まってしまう気持ちもよくわかるし、新しい世界に飛び込んで生まれ変わったかのように輝いていく様が自分のことのように嬉しく思えた。

日本の学校との大きな違いは、義務教育なのに卒業試験があるということ。テストは、穴埋め式の問題ではなく、記述式なので、自分の意見を書かなければならない。そのため教科書を丸暗記しても意味はなく、日頃から本を読み、読解力や創造力が必要とされる。塾などはなく、放課後はそれぞれ趣味やボランティア活動などに取り組み、勉強は学校だけで集中して取り組んでいる。

言葉がよくわからない国で勉強して、卒業試験に突破することは本当に大変なことだと思う。1年、2年と時が経つに連れ、言葉にも慣れ、自分の殻を打ち破り、生き生きと学校生活を送っている様子がよくわかります。

ここでは学校の先生と生徒との距離が非常に近く、信頼できる先生がいっぱいいる。「先生」を「先生」とは呼ばず「名前」で呼ぶのは親しみを持ってそうしているそうです。困っている時には手を差し伸べてくれて、嬉しいときには心から一緒に喜んでくれて、尊敬できる大人が1人でも側にいると、自分自身に与える影響はものすごく大きいと思った。

ダンスパーティにロックバンド、日本とはちょっと違う家族で過ごすささやかなクリスマスパーティ。卒業試験が近づいた時のぐっと高まる緊張感。何もせず卒業の日が来たら終わりの日本とは違い、最後までやり遂げたという「達成感」があります。「卒業」という一つの区切りに向けて早くから準備し、「合格」という資格を手に入れることは「自信」に繋がります。卒業生の晴れやかな笑顔が目にみえるようだし、著者の生き方は私たちに勇気を与えてくれます。

→著者別[ノンフィクション]
→ジャンル別[エッセイ・ノンフィクション]


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