いのちのバトン | |
著者はバースセラピストと言うお仕事をしています。
妊婦さんへの出産へのイメージセラピーや、親子関係に悩む人、末期ガンを患う人達などの心のケアをしています。
人は深く悩んだり苦しんだりしている時は、正常な判断ができなかったり、なんでも
悪いほうに考えてしまいがちです。そんな人達にゆっくりと寄り添い、相手の心が
回復するお手伝いをしています。
その人と同じ目線に立ち、一緒に考えている姿が印象的です。
時には涙したり、抱きしめたり。問い詰めたりせず、優しく解きほぐしていく。
そんな著者の真摯な姿に心を打たれます。
様々な人たちの体験を読んでいると、私はしっかり生きているのだろうか、何かを見失っていないか、 今していることは、本当に自分が心から欲しているのかとか、色々なことを考えてしまいます。
死に向かっている人たちには、本当にもう少ししか時間が残されていない。
その残された時間にやれることをやろうとするのですが、自分が体験したかのように切々と響くのです。
自分と向き合うことってできているようで、できていないのかもしれない。
日常の大切さや、人はみんな死に向かって着々と進んでいるということを強く意識した。毎日をしっかりと生きようと思う。
→著者別[ノンフィクション]
→ジャンル別[エッセイ・ノンフィクション]