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小川孔輔作品

しまむらとヤオコー

しまむらとヤオコー/小川孔輔 著


しまむらとヤオコーの成長の秘密とは?地方発祥の小売企業が元気です。山口のユニクロ、 群馬のヤマダ電機、埼玉県小川町のしまむらとヤオコー。本書では、なぜ地方発の企業が 伸びたのか、しまむらとヤオコーを例に、歴史とシステムから解き明かします。 (Amazonより)

埼玉県比企郡小川町が発祥の地である、しまむらとヤオコーは共通点が多い。まず地元の 繁盛店であった「島村呉服店」「八百幸商店」が戦後、セルフサービス方式を導入し、チ ェーン小売業に転換したこと。ゆるやかに成長し、売り上げを伸ばしてきていること。女 性パート従業員が生き生きと働いていること。そしてどちらの経営者も、とても熱く、勉 強熱心なところが似ていると思いました。

「しまむら」では、従業員の仕事がすべて細かくマニュアル化されていて、無駄がなく合 理的なこと、開店の15分前に準備を始め、閉店の15分後には帰宅ができるということ。
新規の県に出店する時には、セスナをチャーターして、上空から立地場所の確認をしたり していることなど、興味深いことがいっぱい。

「ヤオコー」は、店舗ごとに独自性を持たせた「個店経営」を目指す。商品の発注も陳列 も、店舗ごとに任せているため、責任が伴うと同時に従業員のモチベーションが上がるそ うです。クッキングサポートコーナー(献立メニューを提案し、料理作りを支援するこ と)では、手書きで書かれたレシピやカラー冊子、料理見本の完成品など、楽しいアイデ アが満載です。

この本を読んでみたいと思ったのは、ヤオコーのことが知りたかったから。家の近所にも あり、毎日のように通っているヤオコーは私のお気に入りです。入り口からまず目に入る ベーカリーコーナーからは、焼きたてパンの香ばしい匂い。隣には彩り豊かな花の売り場。 すぐ正面には四季折々の商品が陳列されていることが多く、季節の訪れをいち早く感じら れます。キッチンカフェでは、無料のお茶、お湯、電子レンジが完備されていて、店内で 購入したものを食べたりすることもできます。

ヤオコーの好きなところは、お惣菜やお弁当が美味しいこと。揚げ物は、衣がサクサク、 時々、地元の野菜を使ったお惣菜もみかけます。商品がただ並べられているのではなく、 従業員の方の創意工夫が感じられる。ピラミットのように高く積み上げられたゼリーは かなり迫力があるし、ホテルのメニューにありそうなフルーツの盛り合わせは高級感た っぷり。クリスマスにはリボンのついたチキンバスケット、ハロウィンの頃には、ハロ ウィン限定のお菓子やパンが印象的でした。

資料として両社の歴史年表、家系図がついています。研究する向上心を持ち続け、時には 大きな決断をし、努力を積み重ねてきた両社。読み終わった後、ますます好きになり、身 近な存在に思えた。

→著者別[ノンフィクション]
→ジャンル別[エッセイ・ノンフィクション]
→テーマ別[モチーフ]


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