冬のデナリ | |
真冬のアラスカ、五カ国から集まった八人の男たちがデナリ峰を一歩一歩登って行きました。零下50度。風速50メートル。高度6000メートル、酸素量は平地の半分。日照時間7時間、あとは闇とオーロラ。暴風雪。そこは人類にとって未知の領域でした。(本文より)
大自然の中では人はちっぽけなもの。だけど未知なる頂上をめざして、確実に一歩一歩進んで行く。 自然に抱かれて一面真っ白な世界にいる時、遠い家族を想い愛しい気分になる。 風が強く吹いていて思うように前に進めない時、どんなに叫んでも、怒っても、何も変わらない。
次々に起こる突風や、暴風雪の中では、人間は本当にどうすることもできない。ただ過ぎ去るのを待つだけ。 それでも諦めず、立ち向かってる姿に圧倒され、夢中になって読みました。
食料はほとんど残っていない。足は凍傷を負い、空腹と強烈な喉の渇き。
自然の脅威によって追いつめられた彼らは、何を思い、どのような行動をとるのか。
死が身近に迫っていることを実感しながらも、何としてでも生き延びようとするその姿をみていると、自分はいかに、ぼんやりと日々を過ごしてきたのかということに気づかされます。人間のもつエネルギーの偉大さ、たくましさに圧倒された。
→著者別[ノンフィクション]
→ジャンル別[エッセイ・ノンフィクション]
→テーマ別[サバイバル]/
[山岳・海洋・航空小説]