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井原万見子作品

すごい本屋!

すごい本屋! /井原万見子 著


「うちの村にも、本屋があったらええんやけど…」そんな村の人たちの声に応えてできた山奥の本屋さん。まわりにはほかにお店がないので、お味噌や洗剤も売っています。村の子どもたちに本の世界を知ってほしいと、今日も絵本をかついで読み聞かせに走り、楽しいイベントを企画します。「かいけつゾロリ」の原ゆたかさんをイノシシと出迎え、昆虫少年と今森光彦さんをお宮の森で対面させる…。子どもたちの目が輝きだしたら、大人も動き出す。本屋さんほど素敵な商売はない。(「BOOK」データベースより)

イハラ・ハートショップは、住人約100人の山奥の本屋さんです。近くには全校児童50人ほどの小学校、イノシシや鹿にも出くわす山道で、のどかな場所です。付近には図書館や書店もありません。日用品や生活用品を買うお店がなく村の人達の要望によってお菓子や洗剤なども置くようになったそうです。

サイン会や原画展などのため、定休日の前日に夜行バスに乗って、東京の出版社を訪ねたり、額を天井から吊るしたり、あちこちにチラシを掲示してもらったり、それを全部一人でやっている井原さんがすごいと思いました。
情熱と行動力によって、人が集まり応援してくれる人も増えていく。本を通して出会った、ライターや記者や出版社の人々の話はとても和みます。

「子供たちに本のある環境を提供したい」と言う思いがすごく伝わってきました。
ベストセラーや新刊本がなくても、みんなが好きな本が置いてある。ここにいけば話ができる。ゆっくりと丁寧に対応してくれて、いつもよくみかける顔見知りの人も多い本屋さん。読んでいると、子供たちが座り込んで夢中になっている姿や、嬉しそうな笑顔がみえてくるようです。

本屋さんは本だけじゃなく、雑貨や日用品など色んなものがあってもいいと思う。本が嫌いな子にとっては、ずらりと並んだ本棚は重苦しく、蔵書数が多いほど選びきれなくなってしまうのではないだろうか。イハラ・ハートショップのように、お菓子を買いにきたら本も自然と目に入ってくるような空間のほうが、馴染みやすいと思うのです。

人と人との触れ合いがあって、何か楽しいことあるかもと思ってつい立ち寄ってしまう。 こんな環境が身近にあったなら、子供たちも本が好きになるんじゃないかなぁ。

→著者別[ノンフィクション]
→ジャンル別[エッセイ・ノンフィクション]
→テーマ別[図書館が舞台/本の本]


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