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キャシー・アッペルト作品

千年の森をこえて

千年の森をこえて/キャシー・アッペルト 著


テキサス州東部、メキシコ湾へと流れこむサビーン川の上流に、うっそうとした森がある。この森に、一ぴきの捨てネコが迷いこみ、千年にわたる不思議な物語は動きはじめた…。現在、25年前、そして千年前。ネイティブ・アメリカンの神話息づく太古の森を舞台にくりひろげられる不思議な物語。2009年ニューベリー賞銀賞受賞作。(「BOOK」データベースより)

樹齢千年のテーダマツ、体長30メートルの巨大なワニ・キング。甕の中に眠るヘビの姿を した魔物であるヌママムシの婆は千歳をはるかに超えている。この森には、人間はあまり 近づかない。うっそうと生い茂る緑の鮮やかさ、じめっとした空気や川の匂い。豊かに彩 られた自然が肌を通して伝わってくるようです。

長い年月を生き続けてきた木々は、じっとそこに止まり、動物や人間たちの行動を見守っ てきた。動物の哀しみや孤独も知っているし、天候の予兆をいち早く感受し、言葉になら ない声で何かを語ることもある。木々の語らいは、滞ることなく流れてきた時間の長さを 改めて感じられる。森の中にいると、自分がとても小さなものに思え、木という存在が頼 もしく、大きな懐に包まれているような気がしてくるのです。

ヌママムシの婆は、甕の中に閉じ込められているというのに、圧倒的な存在感を放ってい る。毒を持ち、強くて巨大な胴体。その怨念も孤独も誰よりも強いぶん、自由になったら どうなってしまうのか、ずっとハラハラしていました。

平穏に暮らす猫と犬の物語、人間・ガーフェース、ヌママムシの婆。バラバラだった話が 千年の時を超え、ひとつに収束していきます。

→著者別[海外小説]
→ジャンル別[児童文学・絵本]
→テーマ別[動物]


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