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三浦恵作品

音符

音符/三浦恵 著


高校3年生の私・彼女・彼。友情と呼べるほど強い絆はないのに、惹かれあい近づき繋が っている3人。音楽室・図書室・美術室・廊下を射す光・グラウンドにできた影。学校の 中にある一つ一つの光景が美しい青春小説です。

ほんの短い高校生時代だけれど、その時間は意識の上ではとてつもなく長い。ゆらゆら揺 れるカーテンや、窓からの風景は、気だるく眠気を誘う。
彼女たちがみているものは自分の記憶とも重なり、過去をさまよっているみたいだ。

この物語の世界観はまるで白い霧の中にいるよう。そこからぼんやりと教室や人影、グラ ウンドなどがみえてくる。淡く霞んだ中から発せられる言葉は美しい音色。静謐に、でも 凛と響き、ポトリと落ちていく。

空間に流れ行く音符に身を投じ、美しい響きに吸い込まれる。言葉の選び方、表現が素敵 で何度も立ち止まり読み返してしまう。
やわらかな日射し、草の香り、雨の音、どれもが眩しく季節感も感じられます。ずっと漂 っていたくなる澄んだ世界観、心に染みます。

→著者別[国内小説]
→ジャンル別[青春・学園小説]
→テーマ別[詩的な小説]


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